薬王堂気まぐれ通信使bU77 2013−2−7
Yakuoudo Capricious Communications Satellite
1月は過ぎ、2月も早7日となりました。
気まぐれ広島人は週一、昼休みを利用して近くの山に登ります。
猪の大暴れ痕跡はよく見ますが最近は鹿が多い!
子連れの鹿や妊娠中と思われる鹿をよく見かけます。
ひたすら坂道を登ります。
広島市内 午後3時半
今日は気になる木の実を見てみましょう。
ケヤマハンノキ・ヒメヤシャブシ・オオバヤシャブシはカバノキ科(Betulaceae)・ハンノキ属・ヤシャブシ亜属に該当する植物で堅果(雌花穗=しかすい)はよく似ています。
ケヤマハンノキと判断したのは生育地がハンノキの好む湿地でないこと、若木としての樹皮がヤマハンノキとちがい滑らかなこと、
ヒメヤシャブシは一目瞭然ですが、オオバヤシャブシは堅果(雌花穗)が大きく一つずつ花柄から出ていることで、2〜3個の堅果をもつことのあるヤシャブシと区別しました。
冬ということもあり比較の根拠となる葉を見つけることはできませんでした。
先ず、枝先の比較をしてみました。
次に堅果と種子を載せてみます。
種子を大きくして比較してみましょう。
ケヤマハンノキの種子にはほとんど翼が無く丸い形をしています。
ヒメヤシャブシの種子はほぼ左右対象の翼があります。
オオバヤシャブシの種子は左右が非対象の翼があります。他の種子に比べるとやや大形です。
翼のある実は風に乗って飛ばされますので広い範囲に拡散して発芽します。
ケヤマハンノキとオオバヤシャブシは本来、当地に自生することが少なくほとんど植林後の土砂を留めるため砂防として植栽されたものが逸出したものと考えらます。
オオバヤシャブシの別名に「はげしばり」とあるのも意味がわかるような気がします。
ケヤマハンノキの枝先を見てみましょう。
花粉塊を積めた雄花序が左、真ん中には雌しべを有する3つの雌花穗があります。
もうすぐすると赤い雌しべが見えてくるでしょう。
ヒメヤシャブシは左に2つの雄花穗、まだ硬いようです。
下に腋芽があり、その中に雌花序が含まれているのでしょう、雌花序は2〜3個、一つの花柄にやはり2〜3個の花穗をつけます。
オオバヤシャブシは左に雌花穗が見えます。
右に雄花穗、もっと大きくなると下垂してたくさんの胞子を飛散させます。
彼らの本番はこれから、そろそろ植物の活動が始まってきます。
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